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マリー・アントワネット

◇ 序章 ベルサイユ宮殿


マリー・アントワネットがみたもの ー

『マリー・アントワネットは何を食べていたか』という本から着想を得て、フランス・ブルボン王朝最後の王妃、マリー・アントワネットの眼差しを追った。

今回はヴェルサイユ宮殿から撮影のための特別公開を許されて、王妃に関わる場所であるヴェルサイユ宮殿、プチ・トリアノン、王妃の村里などをキュレーターとともに撮影した。

作品はファニー・ブーシェ氏(フランス人間国宝)によるエリオグラビュールと、自らフォトポリマーを使用して制作したプリントおよそ50点を展示する。いずれも写真を元にして凹版原版でインクを使って一枚一枚版画プレス機で仕上げたもの。会場では原盤も展示する。

インクのマチエールと多様な質感によって、マリー・アントワネットがいた時間の再現を試みている。時代の栄華を極めた荘厳な装飾芸術、そして王妃のひそやかな息遣いとやわらかな気配をその窓辺に感じてほしい。

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le festin des noces – 成婚晩餐会
(フォトポリマーグラビュール )

ルイ16世との婚礼のあと、成婚晩餐会が開かれた宮殿内の王立オペラ座。
当時は蝋燭代が高いので使われることは稀だった。
晩餐会にかかった金額はこの王立オペラ座の総工費を遙かに超えたという。

Matin paysage d’éveil – 目覚めの風景
(フォトポリマーグラビュール)

プチ・トリアノンの王妃の寝室からの眺め。
王妃が目覚めると毎日見ていた風景が今も広がる。

l était une fois une reine. むかしむかし、ある王妃がいました
(フォトポリマーグラビュール)

4枚の王妃の肖像画をそれぞれ版を作り1枚にプリント。
中央には王妃のシンボルを配置した。

エリオグラビュールの銅の原版
フィルムカメラで数枚で撮影したものを合成して、1枚のパノラマにしたヴェルサイユ宮殿。