2022年に発表した《マリー・アントワネット 序章 ヴェルサイユ宮殿》
今回はこのシリーズからセレクトしたフォトポリマーグラビュール作品を展示します。ぜひご覧ください。
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マリー・アントワネット、再び
― 技法の転換点 ― Le point de bascule
2026年3月3日(火)〜3月15日(日)
Roonee 247 Fine Arts Recommend wall 企画展
12:00-19:00(月曜休廊 最終日16:00まで)
Roonee 247 Fine Arts
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トークイベントが急遽決まりました !
ご参加お待ちしています → イベントの詳細
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「櫻井朋成さん来日!制作の秘密のお話聞いてみようの会」
2026年3月8日(日)14:00〜15:30(開場 13:30)
エスパスラポルト *ルーニィのあるビルの1階
参加費:¥1,500-
お申込み→ https://form.os7.biz/f/4f8df652/

2022年、一冊の本から、ひとつの気配へと導かれた。
『マリー・アントワネットは何を食べていたか』
その問いは、王妃の嗜好を知るためというより、時代の感覚に触れるための入口だった。
食卓を辿ることは、味覚が文化へと変わり始める、その兆しを孕んだ彼女の時間に触れることだった。
ヴェルサイユ宮殿に残る光、壁の陰影、幾層にも重なった静けさ。
そこに確かに存在したはずの彼女の気配を、私は写真として掬い取ろうとした。
本作は、撮影から版の制作、刷りに至るまで、すべてを自らの手で行った最初の作品である。
フォトポリマーによる刷りは、技法の選択というより、距離を縮めるための行為だった。
誰かの手を介さず、触れ、刷ること。
それは、彼女の痕跡により近づくための、静かな決意でもあった。
時を経たいま、あらためてこの作品を見つめ直す。
そこに写っているのは、マリー・アントワネットという名を纏った記憶であり、同時に、ひとりの作り手が歩み始めた転換点の、かすかな痕跡でもある。
